テレビ考「NHKオンデマンド」

2008年12月1日から、NHKが番組のネット配信サービスを開始した。「NHKオンデマンド」である。インターネットが利用できるパソコンやネット対応テレビで視聴することができる。NHKの受信料とは別に料金が発生する有料サービスである。見逃し番組が見放題という定額サービスでは、月額1,470円(税込)となっている。これを高いとみるか安いとみるか問題である。

「見逃し見放題パック」は、NHKのテレビ5波(総合・教育・BS1・BS2・BS hi)の番組の中から選ばれた人気番組とニュース番組が、1週間のうちなら好きな時に好きなだけ視聴しても定額というプランだ。この見放題パックでなくても、番組個別に設定された料金で購入することはできる。ひとつの番組につき数百円かかるので、たくさんの番組を視聴したいユーザーには、見放題パックが断然お得ということになる。しかし、NHKの番組は、少し待てば再放送がある。地上波とBSで放送日時が異なる場合もある。そもそも再放送を待たずとも、本放送を予約録画しておけば、いつでも好きなときに番組を見ることができる。「NHKオンデマンド」のサービスを利用するためには、視聴するための環境が必要である。見放題パック料金やPCや通信回線などに投じるコストと、自分の見たいNHKの番組をすべて予約録画できるレコーダーにかかるコストを比べると、どちらが安いだろうか。「NHKオンデマンド」は録画できない仕組みだ。録画できる分、レコーダーの方がお得のように感じられる。
つまり、放送から1週間程度のものを視聴できるだけで月額1,470円のパックを購入する気にはなれない。「NHKオンデマンド」では、過去に放送された「NHKスペシャル」や「大河ドラマ」など、魅力的なコンテンツも豊富に用意されている。しかし、それらの番組を視聴するためには、別途個別料金が発生する。一番組あたり数百円なので、シリーズものになると、結構高額になる。こうした番組を含めて見放題だったら、月額2~3千円程度でも利用したいと思うユーザーが多いのではないだろうか。

こうした有料VODサービスは、NHKに限らず、やがては民放キー局も取り組むことになると思う。民放キー局では、あまり積極的な動きはないが、NHKだけに独占させておくわけにはいかなくなるだろう。民放キー局の場合は、CSで放送している番組を有料VODサービスでも配信するという形が、やりやすいのではないだろうか。

NHKオンデマンド

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